学びの海と動的平衡@TDM学会


 「ああー、君のは短報だね」と医報の編集委員長の医師にいわれた。4年くらい前に、私は日頃の臨床業務をそのままにしないよう、論文を短縮してA4で2枚くらいにまとめることに精をだしていた。いまもこの形で書き続けていて、昼のミーティングなどに、5分くらいでセッションするにはちょうどいいサイズだと自負している。ミニ論文と勝手に呼んでいたのだが、短報と呼ぶらしい。

 基本はこの4つ、それぞれに投稿の規定がある
 原著論文 original article
 総説論文 Review article
 症例報告 Case report
 短報 Brief report

 できる人に聞いてしまうと、あっという間に解決する。学会にはそういう先輩方が多いので、2日間足らずでも多くのことを学べる。先週末のTDM学会@札幌では、論文の書き方、統計の基礎、そして感染症疾患の治療の難しさ。ポスター発表は、それなりの設備あってこその研究でどれもレベルが高かった。



 街場のTDMから、はじめたい。



 iPadからのメモ。もったいないのですべて公開。

メモ)
・学会発表は残らない。論文にしないと、価値にならない。
・Interesting であること。funnyである必要はない
・「採択される論文」を書く
・何が明らかになっているか?、何が明らかになっていないか?
・釈迦「人をみて法を説け」
・査読者が飽きない文章=短く、1 sentence 1 meaning、一文一意
・肯定文でかく(例 ○○は課題だったが、○○に成功した)
・能動態で書く
 × It is considered that は、だめ
 ○ These results suggested thatと書く
・二重否定はだめ(例 意味がないわけではない)
・有意義である、とかく
・具体的に書く(ダメな例 今後さらなる研究が待たれる)
 → 何が待たれているのかわからない。
 例)−−が一致しなかった理由は、次の三点で、○○の確認が必要である。
・感情をこめない
・主観をいれない、記述には根拠が必要
・憶測を書かない
・行間を読ませない、必要なことはすべて書く、書いたことのみが伝わる
・伝える努力を惜しまない

あえてまとめず、このような意気込みでした。

要旨)
・目的、対象、結果具体的数値、検定結果を書く。
・方法の細部は不要。
・参考文献もかかない。


はじめに)
・その論文を最後まで読むか判断される。
弁証法
・短い文で、過去の研究を非難しない
第一段落
 1.こんなに重要だ
 2.でもこんな問題
第二段落
 3.だからこんな研究目的と概要


表)
タイトルは表の上に
比較するデータをタテに
氏名 点数
─────────
Aさん 100点
Bさん 80点


考察)
結果を解釈し、そこから新たな知見を導く


パラグラフ1
・大きな枝の配置を述べる、結論が先、
・主張したい論点、所見を述べる
 例)○○が明らかになった。このことは○○において○○が重要であることを示唆している。

パラグラフ2
・より詳しい情報、理由を述べる

パラグラフ3
・まとめ


 つづきは、また今度。


気づき)
・学んだことは、アウトプットすること
・「合成と分解との動的な平衡状態が「生きている」ということであり、生命とはそのバランスの上に成り立つ「効果」であるからだ」福岡さんのメッセージを思い出す。
・次はどこに行くか?


これから)看護学校の薬理、麻薬帳簿、今月から感染委員会、管理会議、医療安全委員会の事例フォロー、時間があったら映画

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか

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