委員長になってほしい…スタッフみんなの花を咲かせるリーダーシップとは?


(MotoNesu Original Photo)

衣服にせよ友人にせよ、新しいものを手に入れようとあくせくするのはやめたほうがいい。古いものを裏返して使えばいい。
(『孤独の愉しみ方』ヘンリー・ディヴィッド・ソロー)


 「委員長になってほしい…」と依頼を受けました。私ではなく、私のスタッフに。私の大切なスタッフに。もちろんふつうなら、「よろこんで検討しましょう」と快諾するのですが、今年は実務実習の指導薬剤師が足りず、外部研修に主任を出している都合、どうにもならない。


1.まず体制の確認
 どうにもならない。これ以上、時間内に業務保証することは無理。
 これが、主任さんたちの意見。ごもっとも。本当にそうなのだ。


2.次に、本人に気持ちを聞いてみた。
 1時間くらいかけて、委員会のミッション、タスク、所要時間、メンバー、過去、未来、不満、希望、すべて語ってもらった。そして、委員長を引き受けても「業務時間内に影響することはない」ことが明確になった。




 いける!、、、と思った。




 しかし、本人の顔がクリアではない。


 ? (゚o゚)


 やりたくない。のだ。




 私は、もう一度、本人の側に沿うことにした。すると気持ちがよくわかった。
 すでに中堅の彼女のポジションは、All Round Follower(全体をフォローできる)なのだ。
 いまさら、Leadership Training を受けることを、本人自身が望んでいない。




 いきづまった。


 無理には、押せない。押さない。
 それは、意味がないから。




1.体制上、時間保証はできない。
2.本人がリーダーシップをとることを望んでいない
3.さて、どうするか?(  )




 そのまま、私は東京の役員会に突入した。
 そして、上記2点を述べた。


 会議もフリーズしかけたときに、
「そのまま、All Round Follower で、いいじゃないですか」
 と、保険薬局の取締役から、意見がでた。




 あ、私も同時に稲妻に打たれたように解がつながった。

 リーダーシップには、いくつかの型があっていい。
 先陣を切って、カリスマ振る舞うことが、リーダーシップではない。
 All Round Follower だからこそ、スタッフの声が聴けて、スタッフが動き出す。


 おおーー。すごい。そうだ。


 みんなのことを観察する力があって、フォローできるリーダー。
 観察や気遣いのレベルが高いほど、スタッフには、Driving Questionを投げ掛けられるかも知れない。



 スタッフみんなの花を咲かせるリーダーシップに、つながるといい。
 もう一度、本人と相談します。




気づき)
 ・スタッフみんなの花を咲かせるリーダーシップ
 ・本人の気持ち+業務体制+全体で相談すること=次の結果が待っている
 ・実話


孤独の愉しみ方―森の生活者ソローの叡智 (智恵の贈り物)

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