あぁぁ、、、そのコーチングをもう一度


(iStockphoto)

どんな人でも、気づく力や課題発見力を備えています。
それがどれほど発揮されているか、顕在化しているかの違いだけでしょう。
ですから、その力を出したくなるような問いかけ(コーチング)やシーンを提供すればいいのです。
(『看護師の実践力と課題解決力を実現する!ポートフォリオとプロジェクト学習』鈴木敏恵)


 何十冊もコーチングの本を読んで、何回もブログに書いているのに、やってしまった。



 会話の中断。上司ブロッキング



 出勤して間もない8時すぎ。
 カンファレンスの準備をしているスタッフに、



 「どう?。準備は?」と声をかけた。



 「どうにもならないんで、できたところでいきます」
 と彼女は答えた。


 「そうだよね、できるところまでで、いいよ、いいよ」



 <<<<< 会話終了 >>>>>


 朝のミーティングに向かう途中、歩きながらふと、考えた。あの会話、あれでよかったのか?。なんで、私は、「いいよ、いいよ」、と返事をしたのか?。本人が忙しいことを察したから、無理するなと伝えたかったから、本人をこれ以上たいへんにさせたくなかったから。なんて、わかりのよい上司なのだろう。
 で、それは彼女に何をもたらしたのか?
 何をもたらしたのか?


 「いいよ、できるところまでで」は、
 本当にスタッフ思いの発言なのだろうか?
 何も、もたらしていないのではないか




 <<<<< ( 薬局にもどれ!!! ) >>>>>


 失敗をしたから、もう一度チャンスをほしい、と、へんな会話だけど、彼女に伝えてみよう。

 息を切らして、薬局のドアを開け、そのまま目を見て伝える。


「申し訳ないけど、いまの会話、もう一度やりなおしてもいい?」 


 周囲の視線が集まる。
(告白のやり直し、みたいだ)


 彼女は、笑いながら、快諾してくれた。
 周囲も、よかったですね!、と声をかけてくれる。


 そして今度は、
「どうなっていればいいと思う?」 
 と、本人の思うゴール、課題に焦点を当てた問いをした。



 すると、作成中の薬歴を見せてくれ、本当はこうしたい、患者さんはああいった、ここまではがんばった、自身の経験や気づきを5分も語ってくれた。



 写真の老夫婦のように、シーン1つは、
 心とメッセージでデザインされている




気づき)
 ・その日の夜、著者の鈴木敏恵先生と電話でお話しする機会をいただきました。「彼女はさ、きっと、満たされたね!」とお言葉をいただきました。
 ・やり直しをさせてくれた信頼関係を、これからも大切に
 ・良質な問いかけ Driving Questionは、日常を意味を与えてくれる



こちらも)
 ・質問ではなく「問い」からみえる本当の「相手フレーム」
 ・コンテントエキスパートとプロセスコンサルタントの2つの能力
 ・いったいスタッフたちは、どうしてあれほどの熱意をもって仕事に挑んだのだろう
 

看護師の実践力と課題解決力を実現する!ポートフォリオとプロジェクト学習

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