チームのゴールに集まる 薬学生実務実習(33)


(チームのゴールを見上げて進もう)


 プロジェクト全体のゴールを明確にしてからはじめる。
 これは、大切なことです。

 何を解決するのか、明確になっていなければスタッフ・学生は問題に取り組むことができないからです。解くべき課題の視点、範囲を設定するということ。


 新人薬剤師、中堅薬剤師、プロフェッショナルチームはもちろん、学生実習についてもチームのゴール設定は、成否の分かれ目といっても過言ではないですね。


 テキストをもう1度読み返しました。

どんな“題材”について行うのかを事前に設定し、その範疇で学習者が自分独自のテーマを決める、ということを行います。例えば防災という“題材”を設定しておき、それを学習者たちへ伝えた後「あなたの関心があり、何とかしたいということを“テーマ”にしましょう」というようにします。
(「プロジェクト学習の基本と手法―課題解決力と論理的思考力が身につく」鈴木 敏恵、P.36)


 何とかしたいテーマであること、、、だ。テーマは「何でもいい」ではいけない。何でも好きなことのテーマになると、決まらないし、フォローしきれなくなる。


 そして、そのテーマは、誰にとって?

 医師ではない、薬剤師にでもない。


 鈴木敏恵先生から、2月24日にブログにいただいたコメントを読み返します。

 プロジェクト学習のゴールは他者に役立つ知のアウトカムです。
 その他者は、自分と同様の条件にある人です。その人は、「どうしたらいいのか、」を知りたい、求めている人なのです。その人に役立つためには、「こうしたらいいよ」という方法を提案してあげることが有効で、役に立つことになります。


 つまり、薬学生による、薬学生にとっての提案。

 これなら、薬学生が提案できる。薬剤師にはむしろ、提案できない。薬学部の授業と実際の臨床での経験のギャップをいちばん身にしみてわかっているのは、薬学生たち本人なのだから。


アドバイスをいただきながらできたチームゴール(案)は、こちら、