アウトプットは3日で

臨床研究マスターブック

臨床研究マスターブック

 これから臨床研究をはじめてみよう、という人向けの手引き書。研究の進め方から、デザイン、統計、と倫理まで、一通りのことがまとめて学べる。

I わが国の臨床研究の現状と臨床研究の進め方
 1 医療の目的と医学研究の種類
 2 わが国の臨床研究の現状
 3 臨床研究の進め方と論文の投稿
II 臨床研究をデザインしてみよう
 1 リサーチ・クエスチョンから文献を効率的に検索してみよう
 2 論文を読んでみよう
 3 研究デザインを選択してみよう
 4 研究計画書を書いてみよう
III データ入力のしかた
 1 データをExcel(R)に入れてみよう
 2 Excel(R)の達人への道
 3 Microsoft Excel(R)2007をお使いの方へ
IV データ解析のヒント
 1 生物統計学(biostatistics)の紹介
 2 臨床医学研究における表1,表2…の作り方のまとめ
 3 データ解析のためのコンピュータプログラム
 4 統計学的有意差と生物学的有意差
V 仮説検定とその実際
 1 検定の考え方
 2 平均値および中央値の差の検定
 3 多群の平均値の差の検定と多重比較
 4 適合度の検定
VI 多変量解析
 1 多変量解析とは
 2 多変量データの種類と構造
 3 重回帰分析
VII 生存時間データの解析
VIII 論文を書いてみよう
 1 論文を書いてみよう
 2 文献リストを簡単に作ってみよう
 3 投稿してみよう
IX 研究を行うにあたって注意すること
 1 研究を行うにあたっての倫理的注意点─研究対象者(被験者)の人権を守る
 2 研究の倫理─科学の公正

 このテキストには、聖ルカ・ライフサイエンス研究所の先生方からの、生のメッセージで「ここがポイントだよ」とメッセージがつまっている。論文を書くこととは、別だが、「アウトプットは、3日くらいで目処がたたないと、下準備やテーマが間違っている」という指摘は、ごもっともだ。書き始めたらゴールまでいけにようでは、下準備が足りなかったり、テーマが間違っている可能性がある。十分な問いかけをしたことなら、無意識の氷山を捕まえて、まとめられるはず。
 今月もいくつかのレクチャーの準備が待っている。参加者の方々へのTake home message(お持ち帰りの一言)がでてくるれば、まとまるのにな。無意識がつながるときを、待ちつつ。